2011年6月27日月曜日

となりのトトリ

 となりのトトロでは、どんぐりを植えると大きな木になりましたが、朝鮮語でどんぐりはトトリといいます。
偶然ですかね?


 さて、無償化問題が不本意ながら長期化するなかで、USMのメンバーも参加している「朝鮮高校にも差別なく高校無償化を求めるネットワーク愛知(朝鮮高校無償化ネット愛知)」が中心となって、無償化問題解決のために有志みんなで力を合わせて運動に取り組んでいます。


 この朝鮮高校無償化ネット愛知の会報を発刊することになりましたが、この会報はUSMが編集を担当していくことになりました。


 会報には、無償化問題に関して、法的視点からは自身もウリハッキョ出身のぺみょんおく弁護士、歴史的視点からはUSMの共同代表、高原さつきさんの文章が掲載されていますよ!
 ほかにも、ウリハッキョ学生の声やオモニの声など、たった4ページの手作り感溢れる小さな会報ですが、とてもすてきな会報になったと思います。


 メンバーで会報の愛称も考えましたが、最後に出てきたのがこの「トトリ」。響きのかわいらしさももちろん、トトロの木のように、芽を出してやがて大きな木になるように。
 そして、語感から「ひとりひとりが手をとりあって」というメッセージも込めました。
 もちろん、無償化問題は「てっとり」早く解決しなければいけないですが!


 会報は、無料なので、興味がある方は御連絡下さい。また、これからの裁判支援のための活動や編集作業や発送作業などをサポートしてくれるアグレッシブなメンバーも大募集・大歓迎です!




【最宣伝】6月30日(木)18:30~東春初級学校にてウリハッキョ教員との座談会、焼肉交流会を開催します。一般2000円、学生1500円(要予約)です。ぜひご参加下さい!

2011年6月20日月曜日

Do It Yourself!《ウリハッキョ★レポvol.10》

DIYという言葉、知っていますか?

ホームセンターなどに行けばDIYコーナー、ありますね。
DIYとは Do it yourself の略で、簡単に言えば「自分でやれ!」という意味です。
お金さえ出せは何でも手に入れることができる現代の資本主義社会において、そんなの「消費」させられるだけで主体性がない!と思い、自分の手で何かを創り出していくことのおもしろさや素晴らしさに価値を見出している人も少なくありません。
わたし個人としては、オルタナティブな生き方やカウンターカルチャーの視点からもDIYの可能性はもっと追求していきたいと思ってます。


さて、そんな資本主義的消費社会においてのウリハッキョはどんな存在でしょうか。
1945年、解放直後に奪われた民族の「ことば」を取り戻すためにつくられた「国語講習所」はもちろん、その後もずっと日本政府から直接支援を受けることなく、在日朝鮮人自らの手でつくり育み守られてきたウリハッキョ。
ウリハッキョはまさにDIYのかたまりです。


先日ウリハッキョ訪問をしたときに垣間見たDIY精神の発露をご紹介します。
教室に無造作に置かれた、焼酎(しかも特大ボトル)の空き容器。
なんだろうこれは・・・?と思ってよく見てみると・・・

裏には手書きで「1リットル」「2リットル」のメモリが!(しかもだいぶアバウトな感じ)
教材につかうのでしょうか。この焼酎ボトルの豪快さ、アバウトさ、おおらかさ、いろんな意味で胸に響きました。
べつにきっちり1リットル量ることができる教材がなくても勉強はできる!

お金はなくても主体性は其処此処に見て取ることができます。
こういう面も、魅力的です!ウリハッキョ・・・♪

(T・S)

2011年6月17日金曜日

ウリハッキョ出身スター特集~スポーツ編③~

ウリハッキョ出身スター特集、今回も前回に引き続きスポーツの分野で活躍する愛知朝高出身の選手を紹介します。

今回は、愛知朝高42期の卒業生でサッカー部の主将も務められた元Jリーガーの鄭容臺さんです!

鄭容臺さんは、愛知朝鮮中高級学校、朝鮮大学校を経て2000年に在日韓国人の選抜チーム「在日大韓蹴球団」のメンバーに選ばれ、韓国の釜山で行われた大会で活躍。そこでのプレーが認められ、2001年にKリーグの浦項スティーラースに入団しプロサッカー選手となりました。翌年2002年に、名古屋グランパスエイトに入団し、セレッソ大阪、川崎フロンターレ、横浜FC、コンサドーレ札幌等でプレー。
豊富な運動量と熱く闘志を前面に出すプレースタイルで主に守備的な選手として起用されました。
2010年9月に現役引退を発表し、現在は古巣である川崎フロンターレで育成部門のコーチを務めています。

サッカーは、今でこそウリハッキョ出身者がたくさんいますが、鄭容臺さんが学生時代の当時は、プロになるのは非常に厳しい環境でした。そんのような状況の中で、自分の夢と信念を貫き、プロになるまでひたむきに一生懸命サッカーに取り組んだ容臺さんの姿を我々は決して忘れてはならないと思います。また、今Jリーガーを目指している後輩達も、是非、鄭大世選手や梁勇基選手だけじゃなく鄭容臺選手も目標にしてほしいですね!

これからも、ウリハッキョ出身の未来のJリーガーが、どんどん育つように鄭容臺さんには引き続き後進の指導に励んでもらいたいですね。

(きるひょん)

2011年6月15日水曜日

ウリハッキョの休日《ウリハッキョ★レポvol.9》

以前番外編でコミュニティーセンターとなっているコリアンスクールを紹介しましたが、じつはもともとウリハッキョは地域の在日朝鮮人のコミュニティーセンター的役割を果たしています。
ウリハッキョを中心に在日朝鮮人がつどい、ウリハッキョを中心に「つながり」がつくられていきます。


これは5月のある休日におこなわれた、名古屋の南部地域の焼肉モイム(集会)の様子です。


燃えています。炎上しています・・・!
こんな感じでたくさん七輪を準備して、5~6人で囲みながらわいわいおしゃべりしつつ焼肉とお酒を楽しむのが在日同胞スタイルだそうです。
この日も子どもからハルモニ・ハラボジまで100人以上集まっていました。
途中から参加者が入れ替わり立ち代りそれぞれが得意とする、サムルノリ(朝鮮の代表的な4つの民族打楽器を使った演奏)や朝鮮民謡、踊り、合唱などなどいろんな公演がはじまって、ますます盛り上がっていきます・・・!

会場では、東日本大震災で被災した在日同胞のためのカンパを集めたり、ウリハッキョの運営費にあてるためにオモニ会で特製キムチや焼肉のたれを販売するなど、コミュニティーを守っていくための取り組みもしっかりおこなわれていました。

休日のお昼から、大人も子どもも一緒になって朗らかでにぎやかな時間をすごしました。
おじゃまさせてもらってありがとうございました~楽しかったです!


(T・S)

2011年6月14日火曜日

USMの種蒔き

 先日、USMの代表2人で、名古屋大学の授業で朝鮮学校についてのお話をしてきました!
 12人くらいの小規模授業だったので、座談会のような雰囲気でざっくばらんに話し合うことができました。

 学部1年生ということで、20歳未満の学生がほとんど。つまり、日本における対朝鮮人感情の大きな転機となった2002年の小泉首相の訪朝時、ナントまだ10歳くらい…。官民一致の「北朝鮮バッシング」で反朝鮮人感情に歯止めがかからなくなってしまった社会的雰囲気の中で中学・高校期を過ごしてきた世代です。(「万景峰号」の存在も、ほとんどの学生はぼんやりとしか覚えていないようでした)

 そんな学生たちにとって朝鮮学校のイメージはやはり「怖そう」といったマイナスイメージが多かったですが、どのようなところなのかほとんどわからない、というのが正直なところでしょう。日本の学校では朝鮮学校はおろか、在日朝鮮人について学ぶ機会はほとんどないので無理もないですね。

 なので、朝鮮学校出身者による経験談はとてもイメージしやすかったようで、学生たちは朝鮮学校にとても興味をもってくれました。いかんせん、今回お話ししたヨンデ君は、世界の鄭大世選手のクラスメイト!

 そんなこんなでUSMのこともたくさん聞いてくれたけど、もしこのブログを見ていたら、ぜひ連絡くださいね~!

 これからUSMでは、このような「種蒔き」活動をたくさんおこなっていきたいと思います。

【おしらせ】次は630日(木)、18:30~東春朝鮮初級学校(春日井駅徒歩12分)にてウリハッキョ教員との座談会と焼肉交流会を予定しています。興味のある方はぜひ!

2011年6月7日火曜日

時代の革命児《ウリハッキョ★レポvol.8》

「朝鮮学校」といえば財政が厳しくて教育のための備品が足りない・・・そんなイメージを持っている人もいるかもしれませんね。
それはあながち間違っていないのですが、きちんと備えるべきものは学父母やら地域の人々の協力で備えられているのもハッキョのすごいところだと思います。

そんな協力の賜物で揃えられたパソコンたちがこちら。

コンピューター室にはずらりとパソコンが並び、ひとり1台体制で授業が受けられます。

名古屋朝鮮初級学校では週に1回パソコンの授業があり、ものすごい成果を挙げているのです!

その成果がこちら!!!


写真中央の表は全国のホームポジション検定受験者のうち上位100人が掲載されています。
赤く色がついているのが名古屋朝鮮初級学校の生徒で、黄色や黄緑は愛知第七や東春の生徒です。
上位100人がほぼ朝鮮学校の生徒で埋め尽くされているこの表の壮観なことと言ったら・・・!
週に一度の授業でここまでできちゃうウリハッキョの生徒たち。
期待に応えるその実力と多才さ。すごすぎて言葉になりませんね~!

(T・S)

2011年6月3日金曜日

ウリハッキョ出身スター特集~スポーツ編②~

アニャシミカ!金曜担当の徐吉賢です。
前回に引き続き、ウリハッキョ出身のスター選手をスポーツにスポットをあてて紹介したいと思います。


今回は、<日本ラグビートップリーグ>のヤマハ発動機ジュビロで活躍している徐吉嶺選手を紹介します。


前回の鄭大世選手に続き、愛知出身で東春朝鮮初中級学校→愛知朝鮮中高級学校→朝鮮大学校を経て2007年にヤマハ発動機ジュビロに入団。2008年には7人制日本代表に選ばれ、2009年にはUAEのドバイで行われた<ラグビーワールドカップセブンズ>に出場しました。

※日本ラグビー協会は、日本代表選出資格を「日本で出生している、又は両親、祖父母のひとりが日本で出生している、又は第12章に定める登録を行った後、引き続き満3年以上継続して日本に居住している選手」と定めており、国籍に関係なく出場資格を得ることができる。

そのため、朝鮮籍の徐選手も支障なく選ばれました。


朝鮮大学校出身初のトップリーガということで、サッカーとラグビーの両競技から出た朝鮮大学校初のプロ選手が二人とも愛知朝高の卒業生ということで、我々愛知同胞は本当に鼻が高いですね!しかも、鄭大世・徐吉嶺選手は両選手とも実は同じ名古屋市守山区出身なんですね~。みなさん、こどもは守山区で育てましょう(笑)

徐吉嶺選手についてもう少しくわしく紹介するのであれば、徐吉嶺さんは中学までサッカー部に所属していましたが、「サッカーは向いていなかったし、テレビでラグビーの試合を見て興味を持った」こともあり、高校入学と同時にラグビーを始めました。朝鮮大学校進学後もラグビーを続け、めきめきと実力を発揮。「もともとプロでやるのが夢だったし、先輩や友人からも『徐の力ならやれると思う』」との励ましを受けて、本格的にプロ選手を志したそうです。
持ち味はスピード。ボールをもらったときのハンドオフ(タックルにくる相手選手を片手で突き放すプレー)を得意としてます。

ラグビーは秋から翌年の春ごろまでが本シーズンということで、現在は春のオープン戦シーズンです。春のオープン戦やシーズンが始まっての試合日程は次のとおりです。http://rugby.yamaha-motor.co.jp/game/

ヤマハ発動機ジュビロの地元が静岡の磐田市ということもあり、愛知近辺での試合も多数行われるので、興味のある方は是非会場に足を運んで応援しましょう!



そろそろ気づいてるかもしれないですが、徐吉嶺選手は私の実弟です!(笑)
野球やサッカーに比べ、ラグビーというスポーツが日本ではあまりメジャーなスポーツではないですが、注目してみんなで応援しましょう!


(きるひょん)