2011年5月31日火曜日

ウリハッキョの美術教育《ウリハッキョ★レポvol.7》

台風の通過とともにぎっくり腰になってしまいました。
Twitterで教えてもらいましたが、なぜか昨日はぎっくり腰になった方が多かったようです。
欧米ではぎっくり腰はHexenschuss(ドイツ語でHexen=魔女の、schuss=一撃)と呼ばれているそうで、魔女が大暴れしたみたい。
まだまだ若いつもりのわたしのところにも魔女がやってきてしまいました。とほほ。
あまりの痛さにウリハッキョと全然関係ない話をしてしまいました。。。

さてさて、先週のウリハッキョレポ番外編、間違いがありました。
名古屋コリアンスクールは名古屋朝鮮第二初級学校ではなく、愛知朝鮮第二初級学校でした。
お詫びして訂正いたします・・・。チョンマルミアナンミダ。


今週のウリハッキョレポは、美術教育についてです。
とはいっても、小学校中学校まで公立(日本)学校に通っていただけのわたしに専門的な美術知識はありませんので解説はできないのですが・・・。



これは名古屋朝鮮初級学校の子どもたちの作品です。
台紙からはみ出んばかりの力強さ、固定観念に囚われない色づかい、そしてこの立体表現。
ウリハッキョの子どもたちの作品は見ていて本当におもしろいです。

名古屋初級学校では美術の時間は専門の美術講師が担当しているそうです。
私が通った日本の公立小学校では担任の先生が国語も算数も体育も美術(というか「図画工作」でしたけど)も全部教えていたので、よほど美術教育に熱心な先生でないと「決まった色づかい」や「きれいに収まる構図」でないと修正を加えられた(!)思い出があります。
そういう意味で小さい頃からこんな美術指導が受けられるってうらやましいなぁと思いました。


ウリハッキョの子どもたちの作品は在日朝鮮学生美術のサイトでも見ることができます。
「おーっそうきたか!やられた!!」って作品が多いです。
毎年各地で美術展も開催されているので、興味のある方はぜひぜひ生で作品を感じてみてください。
美術展情報は決まり次第↑のサイトでお知らせがあります。

(T・S)

2011年5月27日金曜日

子どもたちよ、これがウリハッキョだ

오는 날엔 비가 내리는 날엔 눈이
아닌 모진바람도 창을 들이쳐 너희들의 책을 적시고 
뺨을 대리고 할퀴고 공부까지 못하게 만들어도 
아이들아 이것이 우리학교란다 초라하지만 하나뿐인 우리의 학교 
아이들아 이것이 우리학교란다
ニホンノガッコウヨリイイデス

雨降る日には雨が 雪降る日には雪が
激しく吹く風が窓を打って 君たちの本を濡らし
頬を叩いて 勉強までできなくしても
子ども達よ これが私たちの学校だ
見すぼらしいが ただ一つだけのウリハッキョ
子ども達よ これが私たちの学校だ 
ニホンノガッコウヨリイイデス

큼직한 미끄럼타기 작은 그네 하나 없서 
너희들 놀곳도 없는 학교지만 조국을 떠나 수만리 
이역에서 나서 자란 너희들에게 조국을 배우게하는 
아이들아 이것이 우리학교란다 서투른 조선말로 웃으며 희망을 품는
아이들아 이것이 우리학교란다
ニホンノガッコウヨリイイデス

大きいすべり台 小さなブランコ一つなく
君たちの遊ぶ場所もない学校だが 祖国から数万里
日本で生まれ育った君たちに祖国を教えてくれる
子ども達よ これがウリハッキョだ
拙い朝鮮語で笑って希望を抱く
子ども達よ これがウリハッキョだ
ニホンノガッコウヨリイイデス

この歌は、詩人・許南麒の作品の中でも特に有名な「子どもたちよ、これがウリハッキョだ」をもとに作られたものです。南麒は、解放直後に朝鮮学校の校長をつとめ、当局の朝鮮学校弾圧に対する教育闘争を子どもたちとともに闘いました。この詩には美しいメロディーがつけられ、頻繁に歌われています。

今年424日のシンポジウムでは、愛知朝高の李先生が「ウリハッキョは単なる<学びや>ではなく、もうひとつの<故郷>なのです」と訴えていましたが、この詩にはそうした在日朝鮮人のウリハッキョへの思いが見事に込められています。

最後のフレーズには、民族の尊厳を奪われた在日朝鮮人の子どもたちにとって、ウリハッキョが自分にとってどれくらい大切であるか、子どもたちの「気づき」と「意志」が込められていて、とても重要なフレーズだと思います。ともすればウリハッキョの「みすぼらしさ」を卑下していたかもしれない自分を乗り越えて、その「みすぼらしさ」の背景にある本当の「美しさ」、「誇らしさ」を掴んだ者の言葉。

しかし、残念ながらこの歌が様々な場所で歌われるとき、日本のみなさんに気を遣ってか、このフレーズを改変して歌われることが多いようです。しかし、それではこの歌の精神が伝わらないと思います。この歌は、ただただ感傷的なものではないはずです。


この「ニホンノガッコウヨリイイデス」という言葉の意味を、みなさん一度、考えてみて欲しいと思います。

2011年5月24日火曜日

コミュセンコリスク《ウリハッキョ★レポ 番外編》

毎週月曜日更新のはずが、昨日はウリハッキョを愛する方々と呑みすぎて前後不覚になり・・・帰ってゴロングーしてしまいました。
ミアナンミダ!

さてさて今週のウリハッキョレポは番外編です。
今回は「むかしウリハッキョだった」ところについてのレポートです。


ここは名古屋コリアンスクール。以前は愛知朝鮮第二初級学校でした。

生徒数の減少やらさまざまな事情により、統廃合され、いまは地域に開かれたコミュニティセンターの役割をしています。
朝鮮舞踊、囲碁、ウリマル教室などなど、いろいろな文化的活動がおこなわれています。
あと畳の部屋もあるのでゆったり座って食事懇親会なんかもできちゃいます。

教室だったところを開放しているので広いし、利用料金も低価格。
グラウンドがあるので車も停められるし、超おすすめです。
利用料金は名古屋初級学校の教育会へのカンパになるのでばんばん使いたいですね。

問い合わせは、TEL 052・725・5791(東海朝鮮歌舞団)へ!


(T・S)

2011年5月20日金曜日

ウリハッキョ出身スター特集 ~スポーツ編~

アンニョンハセヨ!
はじめまして、USM共同代表のソ・キルヒョンです!              

これからタイトルにもありますが<ウリハッキョ出身スター特集>と題して、各分野で活躍するウリハッキョ卒業生を紹介していきながら、最近の近況なども随時紹介できればなと思います。




第一弾としてまず、スポーツにスポットをあてて活躍する卒業生を紹介します!   今日は初更新ということで、最近で1番メジャーな選手を紹介したいと思います!



まず一人目は、みなさんも記憶に新しいと思いますが、昨年6月に行われた<サッカーW杯2010南アフリカ大会>で朝鮮民主主義人民共和国の一員としてプレーし、同胞社会に夢と希望与えてくれた<愛知の星>我らが鄭大世選手です!







ご存知のとおり、鄭大世選手は愛知第二初級学校でサッカーを始め、東春朝鮮初中級学校→愛知朝鮮中高級学校→朝鮮大学校を経て、2006年にJリーグ川崎フロンターレに入団し朝鮮大学校卒業生としては初となるJリーガとして活躍しました。現在は、ドイツブンデスリーグ2部のボーフムに所属しています。通産ゴール数は、Jリーグ58点(川崎フロンターレ)ブンデスリーグ10点(ボーフム)。 川崎フロンターレ在籍時、サポーターの横断幕に<人間ブルドーザー>と掲げられるほどの重量級ストライカーで、相手からの激しい当たりも十分に耐える体躯を有し、強い脚力から繰り出すシュートが武器。




最近の試合では、今月19日にブンデスリーグ1部と2部の昇格と残留をかけたプレーオフ第1戦でボルシアMGと対戦し0-1で敗れました(残念!)鄭大世選手は45分の出場で無得点。







引き続き第2戦も行われますので、あきらめないで昇格めざして頑張ってもらいたいですね!

鄭大世選手の今後に期待しましょう(^0^)/


このように、当面はスポーツにスポットあてて活躍しているウリハッキョ卒業生を毎週1人ずつ紹介していきたいと思いますので、楽しみにしてください!また来週


2011年5月16日月曜日

ウリハッキョ魂《ウリハッキョ★レポvol.6》

愛知朝鮮中高級学校に飾られているこの絵をみて、ウリハッキョは勉強だけでなく部活が強い!
ということをまだ書いていなかったことを思い出したので、今週は部活について書いてみます。



朝鮮学校といえばサッカーやラグビーなんかが特に有名だと思いますが、上の絵にもあるとおり、他にもバスケットやバレー、ボクシングなど様々な部活があります。
もちろん文化系も、コンクールなどで優秀な実績をのこしているところがたくさんあります。


朝鮮学校はなにしろあれもこれも手作りなので、有名私立とは違ってお金をかけた立派な施設があるわけではなく、全国から集めた優秀な選手がいるわけでもない・・・。
もちろん海外から選手を連れてきているわけでもありません。笑


ではなぜウリハッキョの部活は強いのでしょう?
チョソンサラムはハングリー精神が強いから?それもあるかもしれません。
だけどやっぱり、なによりも、「自分たちががんばることが、全国の同胞の元気になる」ということが一番大きいのではないかな、と思います。
「勝つことによって自分が・・・」ではなく「ひとのため」という気持ちを持っていることが、ここぞというときに負けずに踏ん張れる、強さの秘訣なんじゃないでしょうか。


「ほんとにそうなの?」と思った方、映画「ウリハッキョ」を観てみてください。
部活でがんばっているシーンも出てきますよージーンとしますよー!


(T・S)

2011年5月10日火曜日

ウリマル100%《ウリハッキョ★レポvol.5》


ゴールデンウィークが明けて学校生活が再開しました。
学生たちは元気に楽しく登校しているようです!
愛知朝鮮中高級学校のツイッターアカウントもチェックしてみてください。)

さて今週は前回に引き続き愛知朝鮮中高級学校からのウリハッキョレポです!

中学生の教室の後ろに掲示されている「1年生の目標」は・・・
1.みんながウリマル(朝鮮語)100%で生活する
2.勉強をしっかりやってみんなが最優秀・優秀(成績)を目標にがんばる
3.仲良く団結するクラスになろう


2つめと3つめの目標は日本の学校なんかでも目にすると思いますが、
やはり注目したいのが目標のいちばん最初に掲げられている「ウリマル100%の生活。」

以前にも朝鮮学校のことばの教育について触れましたが、もちろん授業は朝鮮語で行われているとしても、日本に生まれ育ちウリハッキョを一歩出れば日本語に囲まれた環境にある子どもたちが生活すべての会話をウリマルでおこなうこと、簡単なことではありません。
自主的にことばを身につけていこうとする思いが感じられます。
ことばは自分が誰か、を認識するための原点でもあり、子どもたちもウリマルを日常的に使うことによって「自分」をみつめているのではないでしょうか。


ところで、朝鮮学校では朝鮮語だけでなく、英語と日本語の勉強ももちろんしっかりやってます。
ハングル能力検定以外にも、英検や漢検も受験して、2級や準2級などのハイクラスの合格者も出ているそう。
んん~いくつもの言語を習得していくウリハッキョ生たち、すごいですね!!

(T・S)

2011年5月2日月曜日

お誕生日おめでとう!《ウリハッキョ★レポvol.4》

先週29日は愛知朝鮮中高級学校の授業参観でした。
いわゆる一般向けの「公開授業」ではありませんでしたが、学父母といっしょに授業の様子を見させていただきました~!

この日は、日本語、国語(朝鮮語)、数学、理科、英語、社会、現代社会などの授業を見ることができました。


授業を受けているのは高校2年生です。
この時間は朝鮮現代史、李承晩政権あたりの歴史についてでした。
基本的に授業はすべて朝鮮語ですすめられるので細かいことはわかりませんでしたが・・・汗
ソンセンニム(先生)がちょいちょいギャグをはさみながら明るい雰囲気で行われていました。
自分が通っていた高校(いわゆる日本の高校でしたが)を思い出し「ああ、授業ってこんな風だったね・・・」と一昔前を懐かしみつつ、複雑な心境でした。
いま目の前にいる子どもたちは教育を受ける権利を奪われています。
高校無償化制度からの除外問題だけでなく、ずっと。
100年以上も前から、日本では外国人が自分の国の言葉や歴史を学ぶ権利を奪われているからです。



しかし!そんな子どもたちもいろんなことにただうちのめされているわけではありません。
すごく印象的だったのは教室の後ろに飾られたクラスメイトの誕生日を祝う飾りつけ。
4月と5月に誕生日を迎える子の名前が書かれています。
高校生の教室なんですけど・・・かわいいですね。笑
お誕生日おめでとう!ってすごくポジティブな言葉です。

朝鮮学校に通う子どもたち(もちろん、通えない子も!)が「自分の存在を否定された」と思わなくていいように、がんばるぞー!

(T・S)