ハッキョのすべてのクラスにはありませんが、できる限りで準備されたもの。
万が一のときに、子どもたちを危険から守りたいという思いで贈られたのだと思います。
愛知のウリハッキョの話からは離れますが、3月の震災以降、東京電力の原子力発電所の事故によって、福島のハッキョでは学校生活が送れなくなっています。
学父母や教員などが話し合った結果、現在は新潟のハッキョで寄宿舎生活をしながら学校生活を送っているそうです。
当初は2週間の予定でしたが、原発事故が収束しない状況で、戻るに戻れないのです。
そんななかでも元気に毎日を過ごす子どもたちの姿が福島朝鮮初中級学校ブログに綴られています。
一日も早く、住み慣れ親しんだハッキョや地域に戻りたい思いをよそに、行政による不作為のために、子どもたちや教員、学父母が厳しい状況を強いられています。
福島、茨城、栃木、宮城県では、学校の放射性物質による校庭土壌汚染の撤去費用を国が負担することになったのですが、福島ハッキョがある郡山市では毎時1μSv以上の場合のみが対象という基準があるため、基準ギリギリの福島ハッキョでは支援を受けることができません。
全学校に配布されたガイガーカウンターも、当初福島ハッキョには国からの支給はなく、ハッキョ側から要請して初めて配布されたそう。
このように、黙っていたら当たり前のように日本学校と違う取り扱いを受ける朝鮮学校。
7月8日に、福島県に対して福島ハッキョのアボジ会オモニ会から
1.福島朝鮮初中級学校の表土除去費用を全額負担すること
2.原発事故対策から福島朝鮮初中級学校が対象から外されないこと
といった要請が行われたそうです。
福島朝鮮学校アボジ会ブログに要請行動の記事と、7月24日の放射性物質除染作業についての情報があります。
福島県もいまとても大変な状況だと思うので、県庁に電話やメールで要請したい気持ちをぐっとこらえて、この先のことを見守りたいと思います。。。
自分で身を守るすべをもたない子どもたちが危険から守られなければならないことは、朝鮮学校も日本学校も、公立学校も私立学校も、各種学校であろうが変わらないはずです。
天災は、民族や国籍に関係なく、どんな人にも同じように襲い掛かります。
でも、その後の対応に差をつけて、そのことによって被害を受けるような「人災」はあってはならないことです。
震災直後に炊き出しや物資のカンパを行った朝鮮学校や在日同胞、支援金を送ってくれた朝鮮赤十字社。
大変なときには助け合おうという姿勢をいつも先に示して行動しているチョソンサラムの姿を前に、「がんばろう」「ひとつになろう」を繰り返すだけでなく、これ以上恥をさらさないよう省みる必要があるのではないでしょうか。
(T・S)
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