おまたせしました!
4月24日(日)にUSMが主催した、4・24民族教育シンポジウム『朝鮮学校から〈日本〉を問う』の報告です!
シンポジウムは名古屋大学野依記念学術交流館を会場に、日曜日の13時半からスタートし、約80名の参加がありました。
李春熙弁護士による講演「朝鮮学校の高校無償化除外問題が問うもの」では、高校無償化除外問題をはじめとした朝鮮学校をめぐる状況の不当性・不法性をわかりやすく解説していただきました。
その中で、朝鮮学校をめぐる差別的状況の「歴史性」と「新規性」について言及があり、その質が「官」による差別から「民」に支えられた「政」による差別へとシフトしていることから、「いかに裁判で勝ったとしても、日本のあり方の本質が変わらなければ第二第三の『無償化問題』が今後継続して起こるだろう」と、草の根運動の重要性を強調されました。
また、獨協大学非常勤講師の金泰植氏の司会によるパネルディスカッションでは、李春熙弁護士のほか愛知朝鮮高級学校の李ソンセンニム、USMからも共同代表が出演し、活発な議論を展開しました。
李ソンセンニムは朝鮮学校の歴史について報告し、ウリハッキョという存在が在日朝鮮人にとって単なる「学び舎」ではなく、人間としての尊厳を回復するもうひとつの「故郷」であると述べられました。
そしてわたし(さつき)は、主催団体であるUSMの発足の契機について報告するとともに、愛知県内の大学で実施した朝鮮学校の無償化除外問題に関する大学生アンケート調査の結果(無償化から除外されていることを知らない、またそもそも朝鮮学校の存在自体を知らない人が多数)をうけ、「こうした『無関心』、『無知』は、日本の排外主義を容認する空気を作っている大きな要因の一つ。朝鮮学校は、日本のあり方を映す〈鏡〉ではないか」と会場に問いかけました。
シンポジウムの中盤には朝鮮学校生徒によるすばらしいサムルノリ演奏が行われ、その活き活きとした力強い姿に励まされました。(ともにがんばろう!)
「市民がつくるTVF2011」でビデオ大賞を受賞した朝鮮学校の無償化除外問題をテーマにした「近くて遠い学校」(るんみ作)も鑑賞。
最後にオモニ会の会長さんやネットワーク愛知の山本先生が無償化の即時適用をアピールされました。
また、48年の朝鮮学校閉鎖令に端を発した教育闘争時、愛知の守山朝聨初級学校での弾圧と闘ったハルモニが、学校弾圧当時の自身が映った有名な写真をモチーフにした版画を背景に、ウリハッキョの大切さを強くアピールされました。(まさかご本人にお会いできると思っていなかったのでびっくり&感激&未だこのような状況であることに対する憤りetc。。。)当時を知り、ずっとハッキョのために取り組んでこられた方のお話はとても心に残りました!
そのほか、会場には韓国出身の写真家、安世鴻さんによる「ウリハッキョ写真展」を展示させていただきました。
参加者の南山大学4回生からは、「4・24という日にこうしたシンポジウムが開かれることは意義深い。ただ、『恒例行事』にならないように、若い世代が頑張らないといけない」と、繰り返される「4・24」を断ち切って新しい局面を草の根でつくっていこうと決意&呼びかけがありました。
今回のシンポジウムでUSMの活動をたくさんの方に知ってもらうことができ、これからウリハッキョの笑顔のためにいろいろな繋がりができればと思います。
シンポジウム終了後、立食懇親会にも多数参加があり、さまざまな視点からのアピールをいただきました!
学生など若い方の参加も多く、参加者同士の交流を深めることがでとても有意義な時間となりました。
さいごに。
参加者のみなさん、シンポジウムの情報などを広く伝えてくださったみなさん、ありがとうございました!
シンポジウムで投げかけられた「問い」をしっかりとうけとめ、これからのUSMの活動を通して問いを解いていきましょう!
★このシンポジウムの映像をDVDに記録しています。(送料込500円)
興味のある方はメールで usm.aichi@gmail.com にご連絡ください!